作家紹介
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柳下 季器





違う世界に飛び込むことは、やはり勇気が必要で、その勇気は「好き」という制御できないこころの働きから生まれたものでしょう。 焼き物の世界は、どこまで行っても人為のみでは及ばない力の働く世界です。柳下さんの焼き物は、信楽・伊賀に始まって、楽など、侘び・寂、そして土との対話は徐々に深化してきているようです。
- 1967
- 東京に生まれる
専門学校桑沢デザイン研究所卒業
信楽にて修行
- 2002
- 伊賀焼の里、三重県伊賀市に自身の手で穴窯を築窯
- 2007
- 杉本貞光氏に薫陶を受ける




・柳下さんは、どういうきっかけで陶芸の世界に入られたのですか?
デザインの学校を卒業して、建築設計の仕事に携わっておりました。
その時に茶室に出会い、お茶とその道具の美しさに惹かれるようになり、自分の手で制作したくなり現在に至っています。
・陶芸で何を表現したいと思われましたか?
お茶道具の中で特に惹かれたのは桃山期のやきもので、伊賀や信楽の無釉焼締の作品の中に自然の美しさを感じて
伊賀に移りました。桃山のやきものを手本に試行錯誤を繰り返しながら、穴窯を自分で築窯し制作を続けている時に
信楽の杉本玄覚貞光先生に出会い、お茶盌をつくりたいのなら「日本のお茶盌の基本である利休と長次郎がつくりあげた
楽茶盌を学びなさい」とのお言葉を頂き、その後先生の工房に押しかけるかたちで茶盌づくりを学びました。
・制作の方向性はどのようなものでしょうか?
その後、杉本玄覚貞光先生より「わびさび」のものづくりを学び、現在もご一緒にものづくりや素材や釉薬の研究をさせて頂いています。
その中で「不易流行」と言うテーマで、変わらない物の中から新しいものを見出して行きたいと思う様になりました。
そこを突き詰めていこうと考えています。
・今回の個展作品の新味は何でしょう?
ある日杉本先生とお話をしている時に、新しく片身替り茶盌をつくろうと考えているとお話をしました。
その時「まったく異質な組み合わせにした方が面白い」とアドバイスを頂きました。
その場で思いついた青磁と赤楽の組合せはどうでしょうとお尋ねしたところ、にっこりされて「面白いなぁ」と
仰って頂きました。それを今現在も少しずつ挑戦をしております。今回はその片身替りを多く出しています。
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