ギヤラリーたちばな前の通りを西へ数分いったところの神社ですが、東城戸町の町会所の中にあります。都会(奈良も一応・・）の喧騒を忘れさせてくれるような雰囲気を醸し出して、床しい感じがします。東城戸町自治会による由緒書をかいつまんで記してみますと・・。

「会所の位置にはもと安養寺があったが十七世紀に北袋町に移転し、現在の敷地は移転した豪商より大國様を祀り守ることを条件に町に寄贈されたと伝えられている。」

「明治六年十一月、この地には椿井小学校の前身の一つ「嚶鳴舎」が設置され、その後、女紅場や幼稚園などが置かれた時期があるという。」

女紅場(じょこうば）とは、近頃聞きなれない言葉ですが、明治初期に、女性たちの教育機関として裁縫、養蚕次いで算術、作文などを教えたと言います。奈良市史によれば奈良では、「明治八年(一八七五)ごろ、東城戸町の大黒社(まま）の東隣に設置されたのが初めてとされ・・・。」とあります。

境内(庭)には、昇龍のように棚へと幹が延びる藤があります。その隣には桜が植わっていて、季節にはライトアップもされて、我々の眼を楽しませてくれます。

手水も・・。涼しげです・・。

2021年盛夏